2024年減塩アイディア賞


■エネルギー:730 Kcal

 減塩と地場産物の活用をめあてに献立を作成しました。主食は明日香村産の赤米、黒米、緑米の入った「古代米ごはん」、主菜は塩麹で味付けした「鶏肉の塩麹焼き」です。塩麹にはたんぱく質を分解してうま味や甘味を引き出して美味しくしたり、漬けた肉をやわらかくする働きがあります。副菜は「タアサイのツナマヨ和え」です。明日香村の耕作放棄地を活用して栽培されたタアサイを使っています。ツナを使うことによりうま味とコクが出て、かくし味に粒マスタードを加えています。汁物は「明日香村四神のスープ(白虎)」です。以前に明日香村の高松塚古墳でプロジェクションマッピングのイベントがあり、村内のキトラ、高松塚古墳に描かれている四方の守護神「四神」をイメージした鍋料理「四神鍋」が創作され、そのレシピをヒントに四神の一種「白虎」をアレンジした四神のスープを考案しました。昆布のうま味、にんにくとしょうがを使った豚肉の下味、豆乳のまろやかさや仕上げに入れるごま油と、明日香産や県内産の野菜やきのこのうま味の相乗効果で、優しいけれどコクのあるスープで、本校の人気献立の一つです。
  つながる食育推進事業ワーキング班(栄養管理班) の研究により、料理別の食塩相当量を主菜0.3~0.6g、副菜0.2~0.4g、汁物0.8~0.9gを目安に献立を作成すると学校給食摂取基準の基準値内に収まるという検証結果を参考に献立作成し、食塩相当量を基準値以内におさめています。
 塩は身体にとってなくてはならないものですが、毎日とり過ぎていると脳卒中や心臓病などの思い病気を引き起こす可能性があります。奈良県民も平成28年度国民栄養調査の結果より、塩をとり過ぎていることがわかっています。国の基準では一日の食塩相当量の目標値を小学生で6g未満、中学生、高校生で7.5g未満としています。文部科学省は児童生徒の食事状況調査の結果、学校給食を除く、朝食、夕食、間食の合計だけで一日の目標量を超えていたことから、減塩を考えた給食の基準量を小学生2.5g未満から2.0g未満に、中学生、高校生3.0g未満から2.5g未満としたことを掲示物で知らせました。給食でも減塩に取り組んでいることや減塩の工夫についても伝えました。奈良県の取組に「やさしおベジ増し宣言」がありますが、身体にやさしい塩加減を幼稚園(保育園)、小学校、中学校の毎日の給食を通して、適塩(いい塩梅)を感じてくれるとよいと考えます。 

■材料(1人分(中学校))

≪古代米ごはん≫
・精白米 70g
・古代米 5g

≪鶏肉の塩麹焼き≫
・鶏モモ肉皮なし 60g
 塩麹 6g

≪タアサイのツナマヨ和え≫
・ツナ水煮缶 20g
・タアサイ 20g
・キャベツ 25g
・にんじん 5g
 マヨネーズ 8g
 粒入りマスタード 0.7g
 濃口醤油 1g

≪明日香村四神のスープ(白虎)≫
・豚肉 15g
 おろしにんにく 0.1g
・しょうが 1g
・油揚げ 3g
・緑豆はるさめ 5g
・冷凍豆腐 25g
・はくさい 40g
・だいこん 20g
・ねぎ 5g
・しめじ 10g
・調整豆乳 30g
 真昆布 0.5g
 中華だし 1.5g
 塩 0.3g
 ごま油 0.5g
 みりん 1g
 酒 1g

■作り方

≪古代米ごはん≫
①米に古代米を加えて浸漬してから炊く。

≪鶏肉の塩麹焼き≫
①鶏肉に塩麹を加え、混ぜ合わせて漬け込む。
②スチコンのコンビモードで焼く。

≪タアサイのツナマヨ和え≫
①タアサイ…ざく切り
 キャベツ…せん切り
 にんじん…せん切り
②野菜を蒸して冷却する。
③ツナと調味料を加えて和える。

≪明日香村四神のスープ(白虎)≫
①しょうが…みじん切り
 油揚げ…短冊切り、油抜き
 緑豆はるさめ…浸漬
 はくさい…ざく切り
 だいこん…いちょう切り
 葉ねぎ…小口切り
 ぶなしめじ…石づきをとり、ざく切り
②豚肉に下味をつける。
③昆布でだしをとり、煮えにくい材料から煮る。
④調味する。
⑤豆乳を加え、弱火で煮る。
⑥葉ねぎとごま油を入れ、味を調えて仕上げる。


■栄養成分表

(※ 中学生1人分の栄養価)

エネルギー 730 kcal
蛋白質 39.3 g
脂質 24.5 g
カルシウム 445 mg
食塩相当量 2.2 g